ゴッドブレス、辛酸なめ子。
お久しぶりのブログです。10月までは守っていた一ヶ月1記事を颯爽と無視してから2ヶ月。遂に沈黙を破り更新です。
2016年、最初の記事は、そう、辛酸なめ子女史について。
誰?と思った方、大勢いるかもしれません。
辛酸 なめ子(しんさん なめこ、1974年(昭和49年)8月29日[2] - )は、日本の漫画家、コラムニスト[1]。女性メディア・アクティビスト[3]。東京都千代田区生まれ埼玉県育ち。血液型A型。愛称は、「なめちゃん」。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業[1]。
(Wikipediaより引用)
と、こんな感じで紹介されています。漫画家というよりコラムニストの印象の方が私には強いです。何故新年一発目からなめちゃん(早速愛称で呼び始める)を紹介するのか。
なめちゃんの日常があまりにも面白いから。
これにつきます。なめちゃんの日記を読んでいると「どうしてそっちに行くの」と心配しながらも 、吹き出してしまう、そして時には意地の悪い笑みを浮かべてしまう…。
「おかしみ」という言葉がぴったり。
でもそういう文章を書く方ってなかなか珍しいと思いませんか?
そもそも私が辛酸なめ子(以降なめちゃん)を知ったのは、10年ほど前、爆笑問題のばくもんとかなんとかいう週末のゴールデンタイムにやっていたバラエティ番組でした。(レイザーラモンHGがブレイクした番組です。番組紹介適当過ぎ。)
そこに出ていた辛酸なめ子さんの印象は「なめちゃん、なめちゃん」と言われてキョドりながら色々な企画に出ていた人というイメージ。とにかくいつもキョドっていたイメージです。(紹介最低すぎますが、尊敬しています)
なめちゃんがエッセイストということは知っていましたが、一度も著作を読んだことがなく、何故か最近になって図書館通いを始めた際に見つけたのが下記の著作。
仕事を辞めるにあたって、自立しようと思った矢先、「女一人で生きていけますか?」という表紙の文言に惹かれ借りたのですがまったく生きていけそうにない内容でした。
それもそのはずで、インタビューしているのはサロネーゼやカバラ研究者、書き文字師や、普通の職業ではない人ばかり。しかもなめちゃんのキョドり具合、下から目線のディスり具合で、どの人もとても怪しい職業に見えました。
でもその文章を読んで、「なんなの、なめちゃん、めっちゃ面白い」と思ってしまい続け様に著作を読みまくりました。
こちらは、なめちゃんが25歳〜27歳のときに書いたWEB日記を収録したもの。実家を出て、なぜか一人暮らしのマンションを購入。(安いところを文句をつけて値切りまくって売値から更に300万円ほど安くしてもらっていました。最強か)
面白かったのは、この頃のなめちゃんがめっちゃ尖っていたこと。
駅員さんと戦って勝った話や芸能人ディスりは圧巻。
先ほど紹介した「サバイバル女道」の時は、毒が滲みでながらも、丁寧な口調で自分を卑下しつつだったのに、こちらは思い切り毒を吐きまくり。名指ししまくりで、なめちゃんの若さが滲みでています。「⚪︎⚪︎と⚪︎⚪︎は人格が破綻した顔をしている」と某有名司会者を3名ほどディスっていました。
松た⚪︎子も松嶋⚪︎⚪︎子も同様に容赦なくディスります。
この「自立日記」と「サバイバル女道」を同時に読んでいたので、「大人になるとはこういうことかぁ」となめちゃんの毒をうまく隠した文章を読んで大変勉強になりました。
そして辛酸なめ子、なめちゃんの特徴といえばなんといっても「スピリチュアル」。どの著作でもやたら霊に悩まされています。
ところが不思議なことに、めちゃくちゃどっぷりスピリチュアルなのにどこか距離を置いた文章が面白いです。なんでもかんでも「霊の所為でしょうか」とするあたり、なめちゃんがいかに幼少期から霊に脅かされてきたのかが分かります。むしろここまで霊がこの世に存在するのかというほど。私たちの分までなめちゃんが霊を一身に背をってくれているのかもしれません(合掌)
- 作者: 辛酸なめ子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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これも面白かった。でも内容をほとんど覚えていません。
霊の仕業でしょうか。
けれど、スピリチュアルといっても、なめちゃんの場合は違う次元に行くことが主らしく、下記の日記の方でも、そのために徳を積みつつもまったくアセンション(ググってください)する気配がありません。
なめちゃんがやたらお祓いや霊を気にするので、私も影響され、以前買ったパワーストーンの除霊用のセージに火をつけて部屋で焚こうと持って行ったら、部屋に入った瞬間、火が消えて少し怖くなりました。でも、次の日から運が良くなったので効いたのかもしれません。(怪しすぎますね)
色々なスピリチュアルのセミナーへ行っても一向にアセンション(ぐぐってない方へ:アセンションとは違う次元に行けるくらい高尚な存在になることです)しないなめちゃん。どこまでも物欲と戦いながら、色々なものをどこかで毒を出して攻撃しながら、戦いながら生きているなめちゃん。
ここで2012年時点、大人になった辛酸なめ子、なめちゃんの文章がどういったものか紹介します。
2011年8月26日に書かれた「オープンマインドブログに挑戦」というタイトルの一部を抜粋します。
夜は、友人、知人が数人でプレ誕生日会を開いてくださるという恩恵にあずかりました。(中略)朝から取材が続いていたため体力が尽きて途中で失礼しました。こうやって中座するつきあいの悪さが友人と疎遠になる要因です......。最近、上地雄輔ブログにはまっていて、社交的でオープンマインドになるためには、彼のような人格を表ういさせなければならないと感じています。なんとかテンションを挙げつつ陶酔して彼のようなブログが書けたら、もっと友達が増える気がしています。そして挑戦してみます。
荒川を越えて、東京にでてきて約10年
でも、電車で橋は渡れても、心の荒川は越えられな
100人、200人、300人と知り合っても、まだ私と皆の間には深い川が流れてる
A型だからノリが悪くて、次第にカラオケにも焼肉にもさそわれなくなった
ネットでのつぶやきも空っぽの洞窟に吸い込まれて、ただモニターの前で楽しそうな飲み会レポートを拳を握って眺めてた
でも大雨の中、友達が誕生日会を開いてくれた
靴下が濡れていても、それを感じないくらいHOTな話題で
元気&やる気をもらって
みんな同じ人間で、何十兆個もの細胞でできていて、こうして同じ場所につどってる
そんな奇跡がよぎるたび、神様ありがとうという気持ちがこみ上げた
私はひとりじゃない、深呼吸とともに、そう確信した夜
ブレない思いを新たに、これからもファイトです‼︎
どこか毒を感じるのは私の心が汚れているからでしょうか。
この次は「陰謀論にまみれて」という日記、2011年9月3日に書かれたもの。
ベンジャミン・フルフォードの陰謀論の講演会へ。世界はサバタイ派ユダヤ人によって支配されていて、人類削減計画が進められ、生き残った人もユダヤ人の奴隷にされてしまうとか、最初の10分で恐ろしいことが暴露されました。なぜか60代前後の女性も多くて、前の席の女性二人は、黒飴をナメながら「ロスチャイルドの力は強大なのね〜」などと陰謀トーク。前にいる首にタトゥーが入ったいかつい男性に話かけて質問したりして積極的でした。他にも、「アルゼンチンに雪が降ったのは気象兵器ですよね」とか、「和歌山の自身は人工地震だと思います」とか、地震兵器や気象兵器について盛り上がる人々が……。ベンジャミン氏は「陰謀論という言葉を出すと、頭がおかしいと思われがちですが、実際は世の中は陰謀だからなんです!」と強い口調で話していました。(中略)
如何でしょうか。こんな感じで淡々とスピリチュアル的で、どこか諦めと確かな毒を含んでおり、それでいて消せない優しさがにじみ出ている文章...。
なめちゃん!!!(突然叫ぶ)
なめちゃんは散々自分のことを卑下しながらも、間違えて乗ってしまった特急列車で降りろと言ってきた車掌さんに対して中指を立てながら呪詛を唱え、降りずに空いている席に座り続けていい権利を勝ち取るなど、違う方面のメンタルの強さを発揮しています。いや、むしろメンタル最強だろ。
なめちゃんのツイッター。
アカウント名がgod bless namekoのあたりでもう爆笑。大好き。
(god bless youというのは「神のご加護がありますように」という意味。主にくしゃみをした人に言います)
そしてこちら、まだ次元上昇に挑戦している日記。
それにしてもなめちゃんの著作を読んでいるというと大抵の人が「辛酸なめ子?知ってる!」ということ。
でも皆読んだことないみたいです。
うちの母(60代)もしっていました。「辛酸なめ子!?有名やん!」とか言いつつ一作も読んだことのないことからして、なめちゃんの名前のつけ方は中々いいかもしれません。誰も読んだことないけど、皆が知っている。まるで「坂口安吾」や「森鴎外」のような存在でしょうか。言い過ぎでしょうか。ですね。
なめちゃん、それにしてもキョドりながらも、やたらとおしゃれパーティーに行っているのが非常に羨ましくなりました。ただ、そこでも誰ともしゃべらず帰っていたのが気になりましたが、とにかく、エッセイがかなり面白いのでオススメです。
これからもなめちゃんの著作を読んでいこうと思います。
とりあえず今読んだ中で一番お勧めなのはやっぱり自立日記ですね。
新年一発目のブログ記事がなめちゃんの記事ということで、なんだから私も徳を積みつつ、今年はアセンションの年にしたいと思います。
酔っ払いながら書いているので、明日になったら後悔しているかもしれません。
アセンションを調べた方、これからも友達でいてください。私は怪しくありません。
今年もどうぞよろしくお願い致します。